実はハイレゾ対応済み?iTunesでハイレゾ音源再生!

数々のApple製品で音楽再生や楽曲管理を行うなら、まずはiTunes、というのが一般的な流れだと思います。

実はこのiTunes、ハイレゾ対応が行われています。ただ、使う上では制限も多く、一工夫が必要な部分もあります。

今回はApple社製品で音楽を扱う場合には、切っても切れないアプリ、iTunesとハイレゾを巡る話題をまとめてみましょう。



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iTunesでまとめてハイレゾ音源も管理

  • iTunesはハイレゾ対応済み
  • FLAC形式の音源は変換してiTunesに取り込めば良い
  • iTunes Storeは残念ながらまだハイレゾ未対応
  • iTunes Matchもハイレゾ未対応
  • iTunes+Macはハイレゾ音源を聴くには良い環境

ハイレゾ音源とiTunesを巡る状況は以上のようなものがあります。

元々Macはハイレゾ音源対応で先行する部分があり、Apple社の各種サービスとの連携まで考えると、ハイレゾ音源を聴くための「母艦」としてもとても優れたプラットフォームと言えます。

今回はこの辺りの状況をそれぞれもう少し詳しく見ていきます。

実はハイレゾ対応済みのiTunes

実はハイレゾ対応済み?iTunesでハイレゾ音源再生!

現行バージョンのiTunesは実はハイレゾ音源に対応しています。

ただ、その範囲は限定的で他社製のハイレゾ対応の音楽再生・管理ソフトには、ハイレゾ対応の面に限って考えれば、機能面で劣る部分があります。

少なくとも今のバージョンのiTunesでは、ハイレゾ音源はApple独自のロスレス圧縮方式の使える「ALAC」形式か、無圧縮の「WAV」形式しか扱えなくなっています。

多くのハイレゾ音源のダウンロード販売サイトが採用している「FLAC」形式のファイルを直接扱うことが出来ません。話題のMQA形式やDSD形式にも未対応です。

ハイレゾ音源を購入することを考えると、少々痛い仕様になっています。

FLAC形式で購入したハイレゾ音源をiTunesに導入するには「変換」が必要

前の節で書いたように、現状のiTunesでは直接FLAC形式の音源データを扱うことが出来ません。このためFLAC形式で販売されているハイレゾ音源を導入するには「一手間」が必要になります。

FLAC形式の音源データは、一度、ALAC形式などに「変換」する必要があります。

そのために最適なアプリは既に世の中に出回っていますので、最初にiTunesに取り込む作業に追加の一手間が必要となりますが、そこさえクリアしてしまえばあとは他の曲と同様にiTunesでの楽曲の管理が行えます。

FLAC形式からALAC形式への変換には、Macで動作するシェアウェアの「xrecode III」などが使えます。

このアプリは、数多くの種類の音源データのフォーマットの相互変換を行えるアプリで、10ユーロまたは15ドルでライセンスを購入できます。

アプリのホームページはこちらです。
http://xrecode.com/xrecode3/

iTunes Storeは未だハイレゾ音源未対応

Macではかなり前からハイレゾ対応のUSB DACなどにもOS標準で対応していますし、iOS機器もサードパーティー製のハイレゾ対応アプリとUSB DACなどを接続することで、ハイレゾ音源を楽しめる環境が整っています。

ですがなぜか、未だにiTunes Storeではハイレゾ音源の販売などは始まっていないようです。

音源フォーマットとしてもApple自前のALAC形式がハイレゾに対応可能ですから、既に地盤は固まっていると思うのですが。

このためハイレゾ音源を購入したいApple機器のユーザーは、mora、e-onkyoなどのApple社以外のサービスを利用する必要があります。

これらのサービスではALAC形式でのデータの販売はごく一部だけですので、無圧縮のWAV形式を購入するか、FLAC形式で購入して手元でALACなどに形式変換をする必要があります。



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iTunes Matchはハイレゾ未対応

iTunesの音楽データのライブラリをクラウド側に持つようなイメージのiTunes Matchですが、こちらも残念ながらハイレゾ音源には対応していません

また、CDクオリティの音源をALACなどのロスレス形式でローカルに保存している場合であっても、iTunes Match側には必ず非可逆圧縮(AAC形式)、256kbpsのビットレートに圧縮された形で保存されるようになります。

ローカル側は音質にこだわった音楽データのライブラリを作っているケースでも、残念ながらそのこだわりまでもiTunes Match側に持って行くことは出来なくなっています。

ただ、携帯電話回線など従量制課金に近いネットワークを通じて音楽を聴くのならば、ハイレゾ音源やロスレス形式のCDからのリッピング音源はデータ容量を膨大に食ってしまいますので、ある程度音質は諦める形で圧縮を行ったほうが効率的ではあります。

Apple側のサーバーがディスク容量を食わない、という理由も多分にあるのだとは思いますが。

MacはOS標準でハイレゾ対応済み

Mac+iTunesで音楽を聴く場合には、ハイレゾ音源データをWAVやALAC形式で管理するようにすれば、標準の機能だけでハイレゾ音源を再生することが出来ます。

MacOSにはUSB Audio Class2.0対応のUSB DACなどのドライバーが標準で搭載されていますので、24bit/192kHzなどのサンプリングレートに対応可能なUSB DACをUSBケーブルで接続するだけで、外部のスピーカーからハイレゾ本来の音質での再生が出来るようになります。

現状のWindows系のパソコンとは異なり、それぞれの機器専用のドライバーのインストールが不要という大きなメリットがあります。

今のところのWindowsは、USB Audio Class1.0対応のドライバーしか持っていませんので、標準状態では24bit/96kHzまでの対応になります。それ以上のサンプリングレートまで対応する機器は、専用のドライバーのインストールを必要としています。

ただし、最新のWindowsであるWindows 10では、ようやくUSB Audio Class2.0への対応が動き始めました。プレビュー版ではUSB Audio Class2.0対応のオーディオドライバーが稼働しはじめています。

実はハイレゾ対応済み?iTunesでハイレゾ音源再生!

まとめ

  • iTunesはハイレゾ対応済み
  • FLAC形式の音源をiTunesに導入するにはALACなどに変換すればOK
  • iTunesでのハイレゾ音源配信はまだ始まっていない
  • iTunes Matchはいハイレゾ未対応
  • Macはハイレゾ音源を聴くのに適したマシン

iTunesを使ってハイレゾ音源を聴く場合、現在の日本ではFLAC形式での音源の配信の割合が非常に多くなっていますので、最初の導入部分で一手間増える弱点があるにはあります。

それでもその他のAppleの各種サービスとの連携の良さや、iTunesによる楽曲管理の便利さからiTunesをフルに活用したい方も多いでしょう。

また、MacOSは少なくとも今のところ、ハイレゾ音源対応でWindowsよりも一歩先を行っています。

Apple社製品で環境を統一するのは、ハイレゾ音源に関してもいいソリューションの一つと言えるのではないでしょうか。



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