ハイレゾ音源で提供される楽曲は今後増えてくるのか?
現在はネットの音楽販売サイトで提供されているハイレゾ音源はまだ数が限られています。
過去の楽曲に関しては特にハイレゾ音源化が遅れている印象があります。
ただ最新の楽曲では、従来のCDクオリティでの提供と同時にハイレゾ音源でも提供されるケースが増えてきました。
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ハイレゾ音源化する意味のある音源、意味のない音源
ハイレゾ音源の形式自体は、大変高音質で音楽を収録可能な余裕のあるフォーマットになっています。
ですが、過去に録音されたマスターテープなどの中には、ハイレゾ収録を行ってもあまり音質向上が望めないようなものもあります。
これは、元々のマスター音源があまり高音質で収録されていないケースです。
高音質なアナログ音源だと、ハイレゾで収録を行い直しても、元々の音の良さからハイレゾらしい音になる可能性があります。
ですが元の収録の状態が悪かったり、マスターがCDやDAT(16bit/48kHz)のクオリティでのデジタル収録だったりすると、ハイレゾ化しても音質の向上は望めません。
このため、過去に収録を行った楽曲に関しては、将来的にも全部の音源がハイレゾ音源として提供されることはないかもしれません。
最近の楽曲に関しては、録音機材も進歩していますのでハイレゾ音源の高音質に応えられるような高い品質でマスター音源を作成することが出来るようになっています。
このこともあって最近の楽曲では、通常のCDクオリティの音源とハイレゾ音源とが同時に発売されるケースが増えてきています。
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ハイレゾ音源の今後
今のところは「ハイレゾ」という言葉の話題性と、ハイレゾ音源の良さが分かる再生環境を持っていてかつ、ハイレゾの良さを理解している人たちが増えてきているせいもあって、ハイレゾ音源の売れ行きは伸びてきています。
ただ、音楽を楽しむ人すべてが、ハイレゾ音源ほどの音の良さを必要としているわけでもないと思われます。
音質のあまりよくない機材とMP3などの音源でもあまり気にせず音楽を楽しんでいる層は、それなりの割合で存在しています。
ですので、現状のようなハイレゾ音源にプレミア価格のつくような料金体系だと、高いなら普通の音源の方でいいや、となるケースも少なからずあると思います。
今のままの形で経過していくと、遠くない将来ハイレゾ音源の販売の伸びは頭打ちになるかもしれません。
ただ、日本国内に限っては、SONYのウォークマンが音の良さをウリにしてiPodからシェアを奪い返した事例もあります。
もちろん販売価格もからんではいましたが、今、音の違いに気づいていない層がハイレゾ音源の音の良さに目覚めるような状況になると、また事情は変わってくる可能性もあります。
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