音楽の世界でハイレゾの次に来るものは一体何か?
音楽の販売で使われる技術もすっかりデジタル化されました。
CDもSACDもハイレゾ音源も、すべてデジタル技術が前提となっている規格です。
コンピュータやそのソフトウェアなども関連する技術ですから、革新を行おうとすればあっと言う間に次の技術が生まれてくるでしょう。
ですが(タイトルとは異なった結論となりますが)、実際にはすぐには次の技術への動きは始まらず、今あるハイレゾという技術をいかに使いこなしていくか、という方向で進歩していくのではないかと思います。
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CDは30年以上、SACDも15年
コンパクトディスクことCDが生まれてから30年以上がたちました。
CDの記録方式による限界も色々と言われる中でも、方式を変えずにずっとここまで使われてきました。
その間、何も進歩していなかったかというと決してそんなことはなく、CDの記録方式の枠の中で音を向上させる工夫や、再生する側の機器もCDに記録されている音のポテンシャルを最大限に引き出す工夫がされてきました。
ハイレゾ音源の形式はあくまで「器」
CDやハイレゾ音源も、その技術そのものがウリなのではなく、そこに記録されている音楽を売るのが目的の商品です。
音楽を届けるための「器」であるハイレゾの形式が云々と言うよりも、あくまでも中身の音楽の方を問題にするのが音楽の世界ではないでしょうか。
ですので、コンピュータの世界などのようにどんどん次の技術に乗り換えていく、ということはちょっと考えにくいと思います。
CDやDVD、BDなどのように物理的な媒体、ディスクの形式に縛られることがないのが今のハイレゾ音源ですが、音楽を記録するための「器」である規格は一度固まったらそれらは長く使われます。
また、今あるハイレゾ再生用の機器では、恐らく今のハイレゾの形式の24bit/96kHzとか24bit/192kHzなどと言った音源の持つ潜在能力を、まだ完全に引き出すことは出来ていないのではないかと思います。
ですのでこれからしばらくの間は、ハイレゾ音源のポテンシャルをより引き出すための工夫が積み重ねられていくのだと思います。
量子化ビット数がより増えても、サンプリング周波数がより上がっても、ハイレゾはハイレゾ
PCM方式の音源では、よりデジタル化する際のビット数を増やしたり、サンプリングを行う回数を上げたりすることで情報量をさらに増やすことも出来ます。
USB DACなどでは、現在のハイレゾ音源で主流の24bit/96kHzだけではなく、32bit/384kHzなどといったサンプリングに対応できる機器も出ています。
実際に今後、そういったより情報量を増やした形のハイレゾ音源も販売されるようになるかもしれません。
ただ、現在のハイレゾ音源の定義は24bit/48kHzでのサンプリング以上の情報量を持つ音源ということになっていますので、よりビット数を増やしたりサンプリング周波数を上げたりした音源もハイレゾ音源であることには変わりはないのです。
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ハイレゾ音源自体の形式はしばらくそのまま?
今までのCDやSACD、それ以前ではカセットテープやアナログレコードなどの時代まで遡ってみても、音楽を入れる「器」としての規格はとても長生きをしてきました。
そこに収録されている音楽をいかにきれいに演奏するかの工夫が続けられていました。
ハイレゾ音源に関しても同様の方向で動いていくのではないかと予想しています。
音源の規格自体が拡張されるよりも、今あるハイレゾ音源のポテンシャルをより引き出せるようなプレイヤーやアンプ、DAC、スピーカーやヘッドフォンなどの開発により力が注がれていくと思います。
こういった製品の作りがこなれていって熟成するには時間がかかりますので。
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