ハイレゾオーディオ入門のススメ!
音楽をしっかりとした音で聴きたい、という気持ちを持たれたなら、ハイレゾ云々にかかわらず、ある程度はしっかりしたオーディオ機器を揃えることをおすすめしたいです。
スマートフォンだけとかタブレット端末だけ、でもある程度の音は出るようになっていてBGMとして聞き流すレベルの音ならば、十分なクオリティで鳴るようにもなっています。
ただこの部分も「イヤフォンで聴くならば」という限定付きではあります。スピーカーから音を出すと途端にスカスカのちょっと寂しい音になってしまうと思います。
この記事ではハイレゾもカバーでき、ある程度本格的に音楽に浸れるぐらいのクオリティのオーディオ機器などの紹介をこんな順番で行なっていきます。
- ハイレゾオーディオとはなんぞや?その定義
- ハイレゾを始めるときの対応機器の価格帯は?
- ハイレゾに入門する際のおすすめオーディオ機器
- ハイレゾ対応のプレイヤーのおすすめ機は?
恐らく、今まで本格的なオーディオ機器で音を聞いていなかった方だと、聞き慣れているはずの音源でも、「今まで聞こえなかった音が聞こえる」ことに驚かれることになるでしょう。
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ハイレゾオーディオとは
かつては「ハイレゾ」という言葉自体に公式な定義がなく、ある程度曖昧な意味でこの言葉が使われてきていました。どちらかというと販促上便利な言葉、というニュアンスがあったと思います。
それが数年前、日本ではオーディオ関連団体などがハイレゾの定義をきちんとまとめました。
音源などのデータでは、概ね24bit/48kHz以上のサンプリングレートを持つデータをハイレゾと呼んでいます。デジタル化の方式の全く異なるDSD形式の音源もハイレゾの仲間です。
オーディオ機器としては、しっかりした音質での再生が行えてかつ、再生可能な音の範囲の高い側が40kHzをカバー可能な機器でハイレゾ対応のロゴを使える決まりになっています。
これらの観点から、音の再生範囲がこの定義の数字を超えていて、USB接続、ネットワークプレイヤー機能などでハイレゾ音源データの再生が可能になっている機器が、ハイレゾオーディオと呼ばれる形になります。
ウォークマンなどのポータブルオーディオ(DAP)、イヤフォン、ヘッドフォン、コンポ、スピーカーや単品のアンプ、ネットワークプレイヤーなどなど、今では様々な機器がハイレゾオーディオとして販売されています。
ハイレゾ対応オーディオの価格帯
ハイレゾ対応機器もオーディオですので実のところ上を見ると切りがありません。
DACのみの機能の単能機でも、ハイエンド機種は数百万を超える機種がゴロゴロしています。オーディオはそういう世界なのです。
ただ、裾野の方は非常に大きく広がっていて、パソコンのUSB端子に接続して使えるポータブルタイプのDACなどは、数千円からハイレゾ音源に対応できるスペックの製品が存在しています。
今では、色々な種類の機材ごとにハイレゾ対応を名乗る機種がかなり増えてきましたので、ユーザーが求めるレベルに応じて非常に幅広い価格帯で対応できる製品が揃っています。
そういった中でも比較的お手軽に手を出しやすいのは、ポータブルプレイヤーかハイレゾ対応DAC内蔵ヘッドフォンアンプ+ヘッドフォンの組み合わせかもしれません。
メジャーメーカー製でもポータブルプレイヤーは2万円+αぐらいから購入可能な製品があります。
また、ハイレゾ対応DAC内蔵ヘッドフォンアップは1万円程度、ある程度しっかりした再生が可能なイヤフォンも1万円前後に良質な製品がたくさんあります。
まずは、合計2万円程度の予算を目安に考えると良いかもしれません。
イヤフォン・ヘッドフォンではなくスピーカーから本格的な音を出そうと思うと、予算が少し跳ね上がります。アンプ+スピーカーで5~6万円程度は見ておいた方が良いでしょう。
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ハイレゾオーディオ入門
今一番お手軽にハイレゾ音源を再生できるのは、ハイレゾ対応を名乗るスマートフォンでしょう。
本来、高性能なスマートフォンはパソコン並に高価な製品ですが、端末購入サポート、端末代金の分割払いなどで実質かなり小さな負担で手に入れられているユーザーが多いと思います。
大手キャリアから販売されている高機能なスマートフォンであれば、多くがハイレゾ音源再生に対応しているはずです。
ただ、今のスマートフォンは音楽再生の音質もすごく頑張ってはいますが、音質面にはやはり限界があります。
より本格的な音を楽しみたい場合にはハイレゾ対応のポータブルプレイヤーか、パソコンまたはスマートフォンにハイレゾ対応のDACを内蔵したヘッドフォンアンプを追加し、良質なイヤフォン・ヘッドフォンを一緒に購入することをお勧めしたいです。
ポータブルプレイヤーならば、ソニーのウォークマンA30シリーズが無難だと思います。ローエンドでイヤフォン無しのモデルならば、2万円ちょっとから購入可能です。
パソコンでハイレゾ音源入門を果たすならば、オーディオテクニカのAT-HA30USBあたりがお手軽そうです。こちらとお好みのイヤフォン・ヘッドフォンを組み合わせるのが色々と楽です。
パソコンでスピーカーから音を出したい、という場合には、多くのパソコン用スピーカーと言われる製品の音と、より本格的な「ピュアオーディオ」と言われる製品の間には、音質面で明確なギャップがあることは理解しておきましょう。
その分、価格面でもそれなりの差があるわけですけれども。
ごく一部の製品を除き、PC用スピーカーとして良い音と言われる製品でも、ピュアオーディオ製品のローエンドとでも、まだまだ音質面の差があるケースが多くなります。
PC接続が楽なスピーカーで本格的なオーディオクオリティの音を出そうと思ったら、クリプトンのKS-1HQM(Amazonで5万円~)程度のスピーカーが必要になると思います。
PC用スピーカーとオーディオグレードのスピーカーの音の違いを一言で書くならば、ヴェールが数枚はががされたような生々しい音が聞こえる、というイメージになると思います。
ハイレゾ対応オーディオプレイヤーのおすすめ
入門用のハイレゾ対応ポータブルプレイヤーとしては、やはり著者は安心感のあるウォークマンA30シリーズをおすすめしておきます。
ただ、最初から最近流行の「バランス接続」にトライしたい、と言うケースでは、先日非常に適した新製品がオンキヨーとパイオニアブランドで登場しています。
ウォークマンA30シリーズよりある程度高めの予算が必要になりますが、プレイヤー本体が4万円台で購入可能なDP-S1とXDP-30Rです。
どちらも2.5mm、4極のバランス接続端子を持っていて、パイオニアがこのコネクタでバランス接続可能な安価なイヤフォンも一緒に発売しています。トータル5万円台でのバランス接続でのハイレゾ音源再生が楽しめるようになっています。
DP-S1もXDP-30Rもどちらかというとバランス接続で本来の実力を発揮するようチューニングが行なわれた機種のようですので、この2機種を選択する際には、一緒にバランス接続のイヤフォン、ヘッドフォンも検討されると良いでしょう。
まとめ
- ハイレゾオーディオとはハイレゾ対応ロゴをつけられる基準をクリアした機材
- ハイレゾオーディオの価格帯はやはり少し高め
- お手軽にハイレゾオーディオを始めるならポータブルプレイヤーかヘッドフォンアンプ
- オンキヨーとパイオニアから出たバランス接続対応の新エントリーDAPにも注目
ハイレゾ対応するかどうかにかかわらず、しっかりと「オーディオ」の音を実現できる機材はどうしてもお値段が張りがちです。
その代わりスピーカーであっても、PC用スピーカーのレベルとは1つ2つ違うレベルの音が出てきます。本当にそれまで聞こえなかった音が聞こえてきたりしますので、最初は新鮮な驚きがあることでしょう。
記憶にあるイメージの「音の記号」として音楽を楽しむのであれば、実のところそれほどいい音の機材は必要ないかもしれません。でも、ハイレゾ音源にはもっと音楽本来の音に近い情報がたくさん盛り込まれています。
そういった部分までしっかりと楽しみたい場合には、オーディオ機器に予算を配分する価値があるでしょう。
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