ハイレゾ対応ウォークマンの評価ってどんな感じ?
ハイレゾ対応のポータブルプレイヤーのジャンルでも動きの速かったのがSONYです。
その後も積極的にハイレゾ対応機種の展開を続けていて、ウォークマンでもハイレゾ対応機をメインに押し出し続けている印象です。
最も数のさばけるであろうエントリークラスも、着実に新モデルを出して強化を続けています。
また、ミドルクラス、ハイエンドクラスの更新に加えて、さらに今はポータブルプレイヤーの中ではウルトラハイエンドと呼べるレンジにも手を伸ばしてきました。
このタイプのプレイヤーは、従来はAstel&Kernなどの比較的小規模なメーカーだけが参戦するジャンルでした。
そこにSONYがある意味「殴り込み」をかけてきたのは、一部のユーザーには大きな驚きを持って受け入れられたようです。
今回はSONYのハイレゾ対応ウォークマンを、以下の観点から取り上げてみます。
- 現状のハイレゾ対応ウォークマン
- ハイレゾ対応ウォークマンの現時点の評価
- 現行機種の対応音源の状況
- ウォークマンの容量と登録可能曲数の目安など
- iTunesとウォークマンの併用方法
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ハイレゾ対応ウォークマンのラインアップ
2017年初頭時点でのハイレゾ対応ウォークマンのラインアップは4機種に整理されています。
ハイエンド、というよりも「ウルトラハイエンド」と呼ぶのがふさわしいフラッグシップモデル、NW-WM1Z。
より一般的なハイエンド機種と言えるNW-WM1A。
ハイレゾ対応ポータブルプレイヤーではミドルクラスに当たるNW-ZX100。
ウォークマンでハイレゾ対応ポータブルプレイヤーの入り口になる、エントリー機種NW-A30。
ウォークマン全体のラインアップの中でも、既にハイレゾ対応機がメインになっているイメージです。
ハイレゾ非対応機はホントのエントリー機のNW-S10シリーズと、あとはスポーツ用のNW-NS610、NW-WS410シリーズの3機種に整理されています。
ハイレゾ対応機では、A30シリーズの最安モデルが2万円ちょっと。
ミドルクラスのZX100が7万円程度。
ハイエンドのWM1Aが12万円程度、ウルトラハイエンドのWM1Zが30万円超と、かなり広い価格面でのレンジカバー率になります。
特徴としては、プレイヤーのファームウェアとして汎用OSの使用を止めたことが最大の特徴かもしれません。
ミュージックプレイヤー専用OSとすることで、レスポンスやバッテリー持ちを優先しているのだと思います。
その代わり今のウォークマンでは音楽を聴くことしか出来なくなっています。
動画再生などマルチメディア対応機能はありませんので、そういった機能を求めるユーザには物足りない機種になっているかもしれません。
ハイレゾ対応ウォークマンの評価
A30シリーズは音質面では前の世代よりも大きな向上あることが評価されています。
また、内蔵アンプのパワーが大幅に上がっていて、能率の低いイヤフォンなどが使いやすくなっている部分も高評価を得ています。
ただ、タッチパネル操作への反応の鈍さ、音飛びに関する不満が出ているようです。
ファームウェアアップデートで解消の可能性がありますが、そのあたりには注意が必要かもしれません。
また、エントリー機ながら音楽再生専用機となっているため、動画のみならず静止画の鑑賞も出来ない部分も要注意かもしれません。
ZX100は現行のハイレゾ対応ウォークマンの中では、1つ前の世代のハードウェアです。
このためそろそろコアとなるデジタルアンプ、S-Master HXの新版を搭載した機種の登場が予想されます。
ですが、未だに音質面では非常に高い評価を得ています。
初期にはファームウェアの熟成が不十分で、フリーズなどのトラブルもあったようですが、現在はそれも解消しているようです。
ウォークマンならではの長時間再生対応もうれしい機種でしょう。
WM1Aはさすがにハイエンド機種だけあり、音質面での評価は抜群です。
手にした人が少ないことは間違いないのでしょうが、Amazonのレビューの数こそ少ないものの「星5の評価しかない」という部分がこの製品の評判を端的に表していそうです。
大きくて重く、そして高価な製品ですが、その分の価値のある音質は実現してくれる機種と言えそうです。
WM1Zは電子・電気的な中身はWM1Aとほぼ同じパーツを使っているはずなのですが、音質面の傾向は大きく違うようです。
よりアナログ的な柔らかい、それでいて非常に力強い音、という最上級の評価を付けるレビュー記事もあります。
他社のウルトラハイエンド機種にしっかりと比肩できる素晴らしい音を実現した機種のようです。
その分、お値段も高価で重量もとても胸ポケットには入れられないレベルのものになっています。
使う人をプレイヤー側が選ぶような機種でもありますね。
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ハイレゾ対応ウォークマンの音源対応状況
ウォークマンの最新シリーズでは、ローエンドのA30シリーズでもDSD音源の再生に対応しています。
リニアPCMに変換しながらの再生にはなりますが、従来からSONYのDSDからPCMへの変換処理には音質面の定評があります。
PCM形式も24bit/192kHzまで対応しています。
ハイエンドのWM1A、WM1Zではさら高いスペックで、バランス接続時にはDSD形式のネイティブ再生に対応します。
PCM形式は32bit/384kHzまで対応可能と、現時点でのハイレゾ音源にはほぼフル対応が可能です。
圧縮方式やファイルの形式は、ほぼ何にでも対応可能な幅広さを備えています。
ALACやAIFFなども再生可能ですが、さすがにMQAには対応できないようです。
ハイレゾ対応ウォークマン、容量と登録可能な曲数の目安
FLAC形式の音源は圧縮をかけた場合には、曲の内容によって圧縮率が変わります。
このため厳密にどれだけ容量があれば何曲楽曲を入れられるか、というのを算出することは出来ません。
ですのでこの辺りの関係はある程度大まかな「目安」レベルのお話になることをご了承ください。
手元のmoraから購入した24bit/96kHzの音源では、約2時間半のアルバムで4.9GBほどのデータ量となっています。
こちらの数字から単純計算すると、1曲4分程度とした場合には32GBで250曲弱、という形になります。
本格的にポータブルプレイヤーを活用したい方には、恐らくは収録可能な曲数が全然足りない、ということになると思います。
やはりハイレゾ音源のみで本格的な利用を行なうには、大容量のSDカードなどを併用しての容量の増設が必須になりそうです。
ハイレゾ対応ウォークマンとiTunesを一緒に使うには
現行のウォークマンシリーズはパソコンに接続すると、パソコン側からはUSBメモリやSDカードのような見え方をします。
このためMediaGoなどの音楽管理・楽曲転送用のアプリを利用しなくても、音楽データを登録することが可能です。
ウォークマン側の所定のフォルダに、音楽のデータをパソコンでドラッグアンドドロップするだけで楽曲の転送が出来ます。
ですので、パソコン側の音楽管理をiTunesでやっている場合にも、特に問題なく操作が行えるはずです。
iTunes Storeから購入した楽曲もそのまま再生が出来るはずです。
ただ、プレイリストの管理にはちょっと一手間いりそうです。
その点だけは注意が必要となりそうです。
まとめ
- 現行ウォークマンはローエンドからウルトラハイエンドまでフルカバー
- 音質面での評価はどの機種も高い
- ハイレゾ音源フォーマットへの対応はさらに前進。ローエンドでもDSD対応
- ハイレゾ音源をフル活用する場合には大容量のSDカードの追加が必要か
- ウォークマンとiTunesの併用も一部を除き問題なし
価格面や絶対的な音質面ではウォークマンシリーズを超えるプレイヤーもあります。
ですが、やはりそのブランド力と日本メーカーによるサポートの安心感は、他に替えられるものがない、と言えるでしょう。
やっぱり地方でも地元の家電量販店で一度実物に触れてから購入できる、という安心感はとても大きなものがあると思います。
今ではウォークマンもハイレゾ対応機の方がメインストリームになっています。
加えて、現行機種では、キレイにローエンドからウルトラハイエンドまでをカバーできるラインアップになりました。
幅広いユーザーのニーズに対応可能な製品構成と言えるでしょう。
とりあえずは、迷ったらまずはウォークマンを手にしてみる、でもほぼ間違いがない状況を作ってくれているのがうれしいところですね。
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