ハイレゾ対応ポータブル機材いろいろ!おすすめの組み合わせなどをご紹介!!
「ポータブル」の言葉通りに、持ち運んで使える音楽再生関連の機材にも色々なバリエーションが増えています。
カセットテープ時代のウォークマンから始まるポータブルプレイヤーももちろんその代表格。
加えて今はスマートフォンの音のグレードアップを図れるポータブルアンプ、バッテリー駆動可能でコンパクト、比較的容易に持ち運ぶことが可能なスピーカーなども世に出ています。
今回の記事ではこれら「可搬性(ポータビリティ)」の高いオーディオ関連機材をまとめます。
- ハイレゾ対応ポータブルプレイヤーの現状
- ハイレゾ対応ポータブルアンプの状況
- ハイレゾ対応ポータブルスピーカーの製品展開
- 各種ポータブル機器のおすすめ
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ハイレゾ対応のポータブルプレーヤー
今、日本市場ではポータブルプレイヤーと言えばウォークマンの知名度が圧倒的です。
一時期、デジタル化などの流れへの対応スピードでiPodシリーズに先行を許しましたが、その後ソニーが本気を出したような形となってシェアでもかなりの部分を抑えいているはずです。
ただ、今のウォークマンを含むポータブルプレイヤー共通の競合相手は、他社のポータブルプレイヤーではなくスマートフォンでしょう。
ウォークマンの現行機種は3ライン展開。
ハイエンドのWM1シリーズ、メインズとリームのZX300、エントリー機のA40シリーズがあります。
SONY デジタルオーディオプレーヤー ウォークマン NW-WM1A
Amazon:SONY ウォークマン NW-ZX300
Amazon:SONY ウォークマン NW-A45
どの機種もソニーオリジナルのデジタルアンプS-Master HXがリニューアルし、最新の今どきのポータブルプレイヤーらしい音質を実現してきています。
その他の日本メーカーはハイレゾ対応のポータブルプレイヤーへの対応が若干遅れましたが、今はONKYO、パイオニアブランドがそれに追従する形になっています。
今、両ブランドはオンキヨーが展開しているため、両ブランドのポータブルプレイヤーはハードウェアの基本部分を共有しています。
バランス接続を強くアピールするところが両ブランドの特徴でしょう。
また海外メーカーでは韓国のAster&Kernがかなり厚いラインアップで積極的な製品展開を行なっています。
このメーカーは他社よりも価格帯がグッと上にシフトしていて、エントリー機が7万円台で他社製品でのメインストリーム機にぶつかります。
本当の意味でのエントリー機は存在しない、と考えた方が良いでしょう。
また、低価格機などでは中国などアジアのメーカーの台頭も目立つジャンルです。
オヤイデ電気が取り扱うFiiOシリーズなどがその代表格です。
今はイヤフォンジャンルなどでも中国のメーカーが力を付けており、いい音とコストパフォーマンスの高さで存在感を増してきているところです。
そのあたりの事情がポータブルプレイヤー市場にも反映されている、と言えるでしょう。
高機能化も進んでいて、多くのプレイヤーで対応する音源のフォーマットの幅が広がっています。
DACの代替わりもどんどん進むジャンルの製品で、その関係もあってよりサンプリングレートの高いPCM音源、さらにはDSD音源、新しいフォーマットであるMQAなどへの対応も進んでいます。
ハイレゾ対応のポータブルアンプ
ポータブルアンプ市場が活性化し始めたのは、iPhoneやiPodの音質強化を期待するユーザーが活用を始めたのがきっかけではなかったかと思います。
当時はアナログ入力のヘッドフォンアンプでしたが、今はデジタル入力が主流となってハイレゾ対応DACを搭載した機種が増えています。
iPhoneではスマートフォン本体のみでのハイレゾ音源本来の音質での再生には対応できないため、こちらの観点からもハイレゾ対応のポータブルアンプのニーズが高まったと思われます。
今は小型軽量で高音質なポータブルプレイヤーのバリエーションが一気に広がったせいか、ポータブルアンプへのニーズは少し薄れている感触です。
今は、これぞ!という決定的に強い機種はありません。
また、日本メーカーではハイエンドと言えそうなハイレゾ対応のポータブルアンプは出していません。
たしかにスマートフォンをプレイヤーとして、音質のアップグレードをポータブルアンプで図る場合には、荷物のボリューム面でも予算面でもスマートフォンとポータブルプレイヤーを一緒に持ち運ぶ場合と比較しての差別化がかなり難しい、ともいえますね。
日本メーカー製でとりあえず安心、という機種は、エントリークラスならばソニーのPHA-1Aあたりが無難な選択になるでしょう。
Amazon:SONY ポータブルヘッドホンアンプ PHA-1A
DSDのネイティブ再生に対応するポータブルアンプは、かなりのハイエンド機種しかなさそうです。
このジャンルに属しそうなユニークな存在としては、アンプとDACを内蔵したイヤフォン用「交換ケーブル」の存在があります。
MMCXコネクタを採用したイヤフォンなどのケーブル交換の感覚で、ハイレゾ対応と音質向上を果たす面白い製品です。
こちらも注目する価値のある製品群です。
ハイレゾ対応のポータブルスピーカー
ポータブルスピーカーというと、多くの人が思い浮かべるのはBluetooth接続でバッテリー駆動可能なスピーカーになると思います。
このジャンルの製品でハイレゾ対応の面を考えると、ちょっと問題となるのがスピーカーとスマートフォンなどとの接続方式。
実はBluetooth接続ではハイレゾ対応を今でも名乗ることは出来ないようです。
これはBluetoothの通信速度の上限が回避できない制約を課してしまっている形です。
現状のBluetoothの通信では通信速度の限界は、ギリギリまで追求しても2Mbps程度です。
接続性を考慮すると、ここまで使い切ることも難しくなります。
これでは生のハイレゾ音源データの伝送はおろか、CDの生の音声データの転送もほぼ不可能です。
このためBluetoothでの音声伝達の際には音声データのロスあり圧縮を行ないます。
この部分がネックとなって、Bluetooth接続「のみ」のポータブルスピーカーではハイレゾ対応を正式に名乗ることは出来なくなっています。
高音質でハイレゾデータをそのまま入力可能なLDACやaptX HDでも状況は一緒です。
ソニーがBluetooth接続のヘッドフォンで使う「ハイレゾ級」というキャッチコピーが限度ですね。
ソニーはBluetooth接続をメインとしたポータブルスピーカーでハイレゾ対応を名乗る製品を出していますが、そのスピーカーが真にハイレゾ対応となるのはUSBケーブルで有線接続したときのみです。
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ハイレゾ対応の各種ポータブル機材のおすすめ
ハイレゾ対応機器のおすすめをいくつかピックアップしてみます。
ポータブルプレイヤーは、ウォークマンA40シリーズがとりあえずのエントリー機には安心しておすすめできる機種です。
バランス接続イヤフォンに手頃にチャレンジしたい場合には、ONKYOのrubato、パイオニアのprivateシリーズがおすすめです。
ポータブルプレイヤーに関しては、今は上位機種はどの機種を選んでもまず外れがなくなりました。
選択出来る幅も広がっていますので、デザイン、スペックなどを良く比較検討した上で、ユーザーそれぞれがご自身の音の好みなどに合わせて選択されれば良いでしょう。
ポータブルアンプでは、ソニーのPHA-1Aが今でも入門用に適していると思います。
ただ、搭載しているデジタルアンプのS-Master HXが前の代のもののため、新しいウォークマンシリーズで使われている新世代のチップへの切り替えがそろそろ行なわれる可能性がありそうです。
ポータブルスピーカーのジャンルでは、意外とハイレゾ対応を名乗る機種は少なくなっています。
ハイレゾ対応機は一般的なポータブルスピーカーよりもやはり1ランク上の価格帯になるので、その分の予算は見ておく必要があります。
コンパクトな筐体ながらかなり本格的なピュアオーディオクオリティの再生が可能な、h.ear go SRS-HG1はおすすめ機種の一つです。
『ハイレゾ対応機器の選び方!イヤホン、アンプなど』で、ハイレゾ対応機材関連の情報をまとめています。よろしければこちらもどうぞ。
まとめ
- ハイレゾ対応ポータブルプレイヤーはかなり百花繚乱な状況。外れは少ないが安心感を求めるならとりあえずはウォークマン、でも大丈夫
- ポータブルアンプはニーズがポータブルプレイヤーにシフトした関係か日本メーカーの対応は薄め
- ハイレゾ対応のポータブルスピーカーは意外と数が少なめ。Bluetooth接続ではハイレゾ対応を名乗れないところに注意
- おすすめ機種、エントリー向けプレイヤーはウォークマンA40シリーズ
- バランス接続ならrubato、privateシリーズ
- ポタアンジャンルならPHA-1A
- ポータブルスピーカーではソニーの、h.ear go SRS-HG1
各種ポータブル機材をザックリまとめてみると以上のようになります。
多種多様にわたる機材のジャンルのため、最後のまとめが全くまとまっていない感はありますが..。
全体としてみるとポータブルアンプは若干停滞気味で、ポータブルプレイヤー開発に各メーカーがより力を入れている感があります。
普段持ち運んで使うシーンを考えると、スマートフォンとポータブルアンプの併用と、スマートフォンの他にポータブルプレイヤーを持ち運ぶことを比較しても、手間などに大きな差がないことが大きいのでしょう。
単独で利用可能なポータブルプレイヤーの方が自由度は高くなると言えますし。
ハイレゾ対応を可能にするリケーブル用製品など新しい機材も登場しています。
まめに情報を仕入れておくべきジャンルの製品達です。
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