AKシリーズ第3世代の新メインストリーム機、AK300登場
iriverのハイレゾ対応ポータブルプレイヤーは今まさにプレイヤーの世代交代が行なわれ、音質をはじめとするクオリティが一気に引き上げられているところです。
そんな中で第3世代とされるAK300番台機に、ようやくメインストリームといえそうな機種が登場しました。
今回はこの今後のAKシリーズのメインストリームとなると思われる機種、AK300をご紹介します。
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スペックのおさらい
AK300は多くのスペックが上位機種であるAK380、AK320と共通となっています。ただ、価格面では大きな差がありますので、一部スペックで当然差別化も行なわれています。
共通部分としては、音質面でキーパーツの一つとなるDAC/span>です。ここには音質面で極めて優れた評価の確立している、旭化成エレクトロニクスのAK4490を搭載しています。
また、AK300シリーズの特徴である、超低ジッターのVCXO Clockを継承して搭載します。クロックは音楽再生の際の時間軸の本当の基準となる重要な信号ですので、この部分の精度が再生音質にしっかりと効いてきます。
また、音声信号のバランス出力にも対応。駆動力の高いパワフルなヘッドフォンアンプを搭載することもAKシリーズ共通の美点です。従来より評価の高いパラメトリックイコライザも、上位機種から継承しています。
コスト面で省略が行なわれているのは、まずはDACが1基の構成となっている部分でしょうか。
上位機種ではチャンネルごとに2基が搭載されチャンネルセパレーションなどのさらなる向上が図られていますが、この部分はAK300では明確なコストダウンが行なわれています。
また、内蔵ストレージは64GBと、AK320の半分に抑えられています。ただ、128GBまで対応するマイクロSDXCスロットは備えていますので、多くの場合、容量の大きなハイレゾ音源であっても容量が不足することはないでしょう。
加えてAK380との比較では、再生可能なハイレゾ音源のフォーマットも少し抑えられたスペックとなっています。AK380で可能だった、384kHz/32bitやDSD形式の音源のネイティブ再生が行えず、どちらも変換しながらの再生となります。
音質はAK300シリーズならではのもの
DACが1基削減されたことが音質面での大きなハンデとならないかが心配されましたが、実機での試聴ではその差は思いの外少なく、第3世代のAKシリーズらしい、フラットで見通しが良く、音の広がる空間をキレイに表現できる能力をしっかりと受け継いでいるようです。
この部分は、搭載されているDAC、旭化成エレクトロニクスのAK4490の特徴なのかもしれません。
再生音質に癖もなくフラットでクリアながら、十分に力強い再生ができるプレイヤーに仕上がっているようです。
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AK70と比べると?
ほぼ同時期に発売されたAK70と比較すると価格は倍近くになるAK300ですが、クオリティの違いというよりも、音の方向性が全く異なるプレイヤーとして仕上がっているようです。
非常にHi-Fiオーディオ志向の強いAK300に対して、より音楽を濃密に楽しく聴かせるタイプのAK70という傾向のようです。聴く音楽の傾向によってはAK70のほうが好ましく感じるユーザーもいらっしゃるかもしれません。
このあたりは普段聴かれる音楽の傾向など、ユーザーの好みで選択するしかない部分です。
機能面では一部AK70が上回る部分(USBコネクタからの音源データのデジタル出力)もありますが、ここは将来的にはファームウェアアップデートにより、AK300シリーズにも搭載されていくとのことです。
これからのAK300シリーズシリーズのメインストリーム
AK300は今は12万円程度で販売されているようです。
この価格帯にはウォークマンのZX-2やFiiOのX7など、やはり強力なライバルが何機種も販売されています。そんな中でもAK300シリーズの音質面での血統をしっかりと受け継ぐAK300は十分に魅力的な機種に仕上がっていると言えるでしょう。
弱点と言えそうなのは、AKシリーズ共通のバッテリーの持ちの悪さでしょうか。駆動力が高く非常にクオリティの高いヘッドフォンアンプとのトレードオフとなる部分です。
ここを許容可能であればAK300はこの価格帯のポータブルプレイヤーとして、購入候補の第一に上げて良い機種と言えると思います。
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