ハイレゾ音源との違いがわからない時のチェックポイント
「ハイレゾ音源とか、いらない」というお話になるときに出てくる理由の一つが、「普通の音源とハイレゾの違いが分からないから」と言うものがあると思います。
こういった状況になっているユーザーには、いくつかチェックしてもらいたいポイントがあります。
今回はハイレゾと非ハイレゾ音源の違いを聞き分けやすくするためのチェックポイントを、以下の観点でまとめていきます。
- ハイレゾとの違いが分からない場合のチェックポイント
- ハイレゾ対応に関するイヤフォンの状況
- ハイレゾ・非ハイレゾの違いが分かりやすい音源
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ハイレゾ音源との違いがわからない…
ハイレゾ音源と通常音源の音の違いが分からない、と言う場合に、まず見直してみたいのが再生に使用しているオーディオシステムです。
この中にもいくつかチェックポイントがありますので、そのあたりを確認してみてください。
再生システムのクオリティ
まず最初に、ハイレゾ音源と非ハイレゾ音源の聞き比べをしているシステムの、音質面での性能を確認してみましょう。
例えばスマートフォンと付属のイヤフォンで聞き比べている、と言ったケースならば、音質面の差の聞き分けにはあまり向かないシステムである可能性が高いです。
ある程度以上の音質で再生可能なシステムで聞き比べを行ないたいところです。
ハイレゾ対応で音質に定評のあるDAP+1万円プラスα程度の予算の、やはり音質に定評のあるイヤフォン、といった組み合わせぐらいからが聞き分けにはおすすめのシステムです。
パソコンで再生を行なう場合には、きちんとしたピュアオーディオグレードのDACやアンプ、スピーカーと組み合わせたいところです。
質の良いUSB DAC内蔵ヘッドフォンアンプとイヤフォン・ヘッドフォンの組み合わせも有効です。
使っているDACがきちんとハイレゾ対応かどうか
ここはある意味最も重要な部分です。
再生に使用しているシステムのDAC部分がきちんとハイレゾに対応しているかどうか、ここは聞き分けには必須の条件になります。
DACがハイレゾ非対応だと、ハイレゾ音源を入力してもCDクオリティなどにダウンコンバートされての再生になりますので、ハイレゾと非ハイレゾの音質比較にはなりません。
使っている機材のスペックをチェックしてみましょう。
パソコンでの再生の場合にはOSの設定もチェック
Windowsパソコンでは外部にハイレゾ対応のUSB DACを接続していても、OS側のサウンド関係の設定次第できちんとDAC側にハイレゾのデータが伝送されないケースもあります。
このため、きちんとOS側の設定が行えているかどうかも確認してみましょう。
条件がきちんと揃っていても聞き分けられないケースもある
CDクオリティの音源は少なくとも現状では、原音へのかなり良いレベルの「近似」になっているようです。
基本的にはハイレゾ音源の方が近似レベルは高いのですが、音質面での差はそれほど大きくはありません。
ですので、ハイレゾと非ハイレゾの比較に適したシステムが組めていても、音質の差に気づかないケースもあり得ます。
ハイレゾ音源特有の聞こえ方を知らないユーザーだと、初見での違いを感じるのはより難しくなるかもしれません。
また、マスター音源自体のクオリティが低いケースもあります。
ただしっかりした音源で、一度「ハイレゾらしさ」がわかると、その後は多くのユーザーが聞き分けが可能になると思います。
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ハイレゾ対応の違い、イヤフォンでは
ハイレゾと非ハイレゾの聞き分けに関しては、イヤフォンでは「ハイレゾ対応」の部分にあまりこだわる必要はありません。
普通に聞こえる範囲の音を丁寧に良い音で再生できるイヤフォンがあればOKです。
そういうイヤフォンは、ハイレゾ対応の如何にかかわらずどうしてもお値段が高くなってしまいますね。
オーディオ製品とは、残念ながらそういうジャンルの製品です。
製品開発、チューニング、製造にかけられるコストが音質に直結します。
ただ、オーディオジャンルにあまり詳しくないユーザーが新たにイヤフォン製品を購入する場合に、ハイレゾロゴの有無は一つの目安にはなると思います。
ハイレゾロゴを取得しつつ、本当に駄目な製品というのは数が少ないはずです。
ハイレゾとの違いが分かりやすい音源など
著者がハイレゾと非ハイレゾの聞き分けに適していると思う音源の種類は、ボーカル曲、ピアノ曲あたりです。
ボーカル曲では歌い手の声にエフェクトなどをかけず、ストレートに肉声が聞こえるタイプの楽曲が良いと思います。
ピアノ曲はピアノソロ部分が良く聞こえるような曲が、ハイレゾらしさを伝えやすい曲なのではないかと思います。
どちらも多くの場合、ハイレゾ音源の方が柔らかく滑らかな雰囲気で聞こえることが多くなるはずです。
まとめ
- ハイレゾ音源とCDの音の違いが分からない場合には、まずはオーディオシステムをチェック
- イヤフォンなどアナログ系の機器はハイレゾ対応云々にこだわりすぎる必要はなし
- ハイレゾとの違いの分かりやすい音源の例は、ボーカル曲やピアノ曲
ハイレゾ音源と通常のCDなどの音源の音の違いがよく分からない場合に、チェックしたいポイントなどをまとめると以上のようになります
デジタルデータ的に見るとCDのデータは「近似誤差」が決して少ないとは言えないレベルのデータですが、長い間使われてきたフォーマットだけあり、十分にいい音を出せるメディアに成長しています。
ですので、ハイレゾ音源との音質面での差は一般的には劇的と言えるほどのものはありません。
ただそれでもプラスαは必ず存在しますので、その部分に価値を見いだせるユーザーにはハイレゾは良い選択肢になってくれるはずです。
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