ハイレゾ音源で音楽を聴く価値はあるのか?
ハイレゾ音源のなかにはサンプリング周波数が高く取られたものがあります。
こういった音源では、一般に人間が聞き取れる音の範囲、20Hz~20kHzを超えるような音を収録することも可能です。
そういった収録に意味があるのか、その辺を少しまとめてみましょう。
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ハイレゾ音源に収録可能な音の範囲
ハイレゾ音源で再生できる音の範囲で特に問題にされているのが高音側の周波数範囲です。
PCM方式の音のデジタル化方式では、サンプリング周波数の半分の周波数までの音を収録可能という法則があります。
このため、24bit/96kHzのハイレゾ音源であれば、最高48kHz、24bit/192kHzのハイレゾ音源であれば96kHzの、いわゆる超音波の領域の音まで収録が可能です。
聞こえない音も感じる?
普通に耳からは聞こえないはずの20kHzを超えるような音ですが、一部の最近の実験の結果によると、直接音として聞こえていなくてもどこかでその高音を感じているようだ、とする結果も出ています。
CDのように、高い音をあるところからスパッとカットしてしまった音楽を聴いた場合と、超音波の領域まで含んだ音楽を聞き比べた場合、脳波から見る脳のリラックス度合いが違う、という結果を出した実験があります。
ただ、まだこれらは仮説レベルのお話で、学問的にしっかりとした結論が出ているお話ではありません。
これから検証していかなくてはならない内容で、継続して研究が続けられています。
ただ、万が一、20kHzを超えるような音も人間が感じていると言うことが立証された場合に、録音として残っている音楽データにそういった高音が記録されていなかったら、過去の名演奏者の音楽が完全な形で残せなかった、などということになってしまう可能性はあります。
ですので、保険の意味でも出来るだけ情報量は多い形での収録を行う意味はあると思います。
ちなみに、従来のアナログ記録の場合には、収録のための機材の性能がゆるす限りどこまでも高音は記録されます。
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ハイレゾの意味は周波数範囲が広いだけではない
ハイレゾ音源の良さは、再生できる周波数の範囲が広いことだけではありません。
それよりもむしろ、普通に耳に聞こえるごく当たり前の音が、極めてきめ細かく滑らかに表現出来ることが重要だと思います。
音を表現する「きめ」の細かさが何倍にもなるのですから、それをきちんと表現出来る機材で聴くと、とても艶やかで柔らかな音を聴くことが出来ます。
ですので、再生する機材を選ぶ場合にも、必要以上に再生可能な周波数の範囲にこだわる必要はない、とも言えます。
普通に耳に聞こえる範囲の音を、忠実に再現できる能力の方が実は重要なのかもしれません。
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